平成28年4月19日 基本計画調査特別委員会

議事
(1)付託事項の調査
  ア 墨田区基本計画(素案)について
  (1)第3部 計画の内容のうち、基本目標Ⅲ・Ⅳ・Ⅴについて
  イ その他[3月28日開会の当委員会要求資料ほか]について
    上記事項について理事者から説明を聴取し、質疑応答、意見交換を行った。
    なお、議事に入る前に、先に発生した「平成28年(2016年)熊本地震」により亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、黙祷を捧げた。

○委員長(坂下修君) 
 ただいまから、墨田区基本計画調査特別委員会を開会いたします。
 議事に入る前に、先に発生した「平成28年(2016年)熊本地震」により亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、黙祷を捧げることといたします。
 全員、ご起立願います。
     〔全員起立〕
○委員長(坂下修君) 
 黙祷。
     〔全員黙祷〕
○委員長(坂下修君) 
 黙祷を終わります。
 ご着席願います。
     〔全員着席〕
○委員長(坂下修君) 
 ご協力ありがとうございました。
 それでは、議事に入ります。
 付託事項の調査を行います。
 当委員会の調査事項は、「墨田区基本計画の策定に関する諸問題について、調査し対策を検討する」こととなっております。
 本日は、「墨田区基本計画(素案)の『第3部 計画の内容のうち、基本目標Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ』について」、調査・研究を行います。
 初めに、「3月28日開会の当委員会要求資料ほかについて」、理事者から説明を聴取いたします。
◎企画経営室参事(渡辺一夫君) 
 3点にわたりまして、ご説明させていただきます。
 1点目は、追加資料でございます。
 前回の委員会で高柳委員から要求がございました単年度ごとの収支計画につきまして、提出をさせていただきました。
 基本計画(素案)32ページの財政収支の総体について、10年間の各年度における歳入歳出額の内訳でございます。
 2点目は、基本計画(素案)に一部誤りがございまして、過日正誤表をお配りさせていただきました。おわびを申し上げます。
 これは、基本計画(素案)を取りまとめる際に最終案ではなく、誤って調整過程のデータを記載したことによるものでございます。
 修正箇所ですが、基本計画(素案)の159ページ、施策463の区が取り組む主な事業のうち、「児童虐待防止推進事業」並びに「児童虐待対応強化事業」の記載内容につきまして、正誤表のとおり修正をお願いいたします。
 続きまして、3点目でございますけれども、4月7日に開催されました第5回墨田区基本計画等有識者懇談会での意見の一部について、ご紹介させていただきます。
 まず、第1部の「計画の基本的な考え方」でございます。
 11ページ、8の「貧困の連鎖に対応し、すべての子どもや若者が夢と希望を持って成長していける環境づくりが進む」、素案11ページの(2)、最後の3行についてです。この部分の表記が、貧困イコールニート、引きこもり、不登校というような、ニート等の原因が経済的問題であるととれる文章になっており、適切ではないというご指摘でございます。これに対しまして、「すべての子に質の高い教育や保育が保障されること」「ニート等、社会で支援すること」、この二つの視点から文章をまとめるべきとの提案をいただいております。
 続きまして、第3部「計画の内容」につきましてですが、ここに関しましては、各分野の専門の有識者の委員からご意見をいただきました。
 まず、基本目標Ⅰの52ページ、政策110では、歴史資産をどのように区民に伝えていくか。例えば、「郷土文化資料館事業を学校教育、生涯教育にどのようにつなげていくのか分かりにくい」との指摘をいただいております。
 続きまして、64ページ、施策123では、情報インフラ整備事業について、「いまだに公共サインの情報充実と多言語対応を行うとしているが、第1部の社会の潮流のところでICTの活用を触れているので、その部分をもっと書いたほうがいい」というご指摘でございます。
 続きまして、基本目標Ⅳ、108ページでございます。
 政策410では、墨田らしさを残しながら、まちをつくっていくという視点が足りないのが気になるというご指摘でございます。「木造住宅やまちの魅力と捉えることができるので、防災上の安全面に配慮しながらも、今あるものを活かしつつ進めていくという視点が大切である」とのご意見をいただきました。
 続きまして、福祉に関する事項でございます。
 122ページ、施策423に「生活に困った人を支え」という表現がございますけれども、この施策名に違和感があるということです。「生活に困った」というのは、例えば買い物難民等さまざまな困った人がいる中で、ここで書いている内容というものは、「生活の困窮者ではなく、経済の困窮者ではないか」というご指摘でございます。
 続きまして、138ページの施策441では、139ページに障害者福祉サービス事業というくくりがございますけれども、「高齢者施策に比べて大くくりなので、もう少し細かく書いてはどうか」というご意見を頂戴しました。
 続きまして、152ページ、政策460からの子育て支援についてでございます。
 子育て支援対策では、保育の量と質がテーマとなりますけれども、この中で「量」のことばかり記述されているのが気になるということでございます。「本区の子ども・子育て支援事業計画は量だけではなく、質の重視を強調しているので、量の拡大と質の向上をセットで書くべきだ」というご意見でございます。
 そして、154ページ、施策461では子育て広場事業についてのご意見がございました。
 「子育て広場に場所だけあっても、児童虐待がなくなるわけではない。場所ではなく、親子の居場所を確保するという文章表現に変更して、この点を強調すべきである」というご意見でございます。
 最後に、基本目標のⅤにつきましては、ここに「オリンピックのレガシーを明記したらどうか」というご指摘をいただきました。
○委員長(坂下修君) 
 この際、各委員及び理事者に申し上げます。
 この後、各委員から質疑を承ることとなりますが、本委員会は多数の委員により構成されております。
 限られた時間の中で、多くの委員から発言していただきたいと考えておりますので、質疑及び答弁に当たっては、簡潔・明瞭にされるよう、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 なお、理事者は自席において答弁されるよう、お願い申し上げます。
 それでは、何かご質疑・ご意見はありませんか。
◆委員(井上ノエミ君) 
 128ページの施策431「元気で生きがいに満ちた高齢期の暮らしを支援する」について、お伺いします。
 老人クラブへの加入率が下がっているとあります。今は22%しか参加していません。なぜ、老人クラブに参加しないのでしょうか。
 まず、老人クラブという名前がよくないと思います。今は70歳でも、80歳でも、大変元気な人が多いです。自分を老人とは思っていないと思います。まず、老人クラブという名前から変えていかないと参加しないと思います。また、活動ももっと楽しくすれば、もっと多くの人が参加すると思います。墨田区としても、支援事業をしているのですから、活動を活性化して、もっと人が集まるような楽しいクラブにする必要があると思います。加入率が低下している理由や活動内容について、どのように考えているのか、お伺いします。
◎福祉保健部長(青木剛君) 
 全国的に老人クラブという名称が行き届いておりますので、墨田区における上部団体、例えば老人クラブ連合会の名称は、なかなか改正しがたいということが一つあります。区内の老人クラブは、平成27年度では152団体ございまして、そのうち老人クラブを呼称している団体は1団体だけです。残る151団体は老人クラブ以外の名称を使っております。
 墨田区の老人クラブ加入率は22.2%ですが、23区における平成26年度の現状は10.2%ということで、墨田区はその2倍以上の加入率です。全国的に加入率は低下していますが、今年新たに65歳になられる方は、いわゆる団塊の世代と呼ばれる方でございますが、定年後のセカンドライフの多様化といったものも、加入率が上がらなくなった原因の一つかなとも思っています。
 新たなメンバーを大勢呼び込む施策づくりについては、多くの課題がありますが、区としても、老人クラブ連合会を支援して、できる限り協力してまいりたいと考えております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 130ページの施策432の介護予防事業ですが、これは大変重要な事業です。そして、131ページに指標として「『何らかの介護予防事業を利用したことがある』65歳以上の区民の割合」が施策の達成を図る指標になっています。平成37年度の最終目標値は、わずか13.5%です。墨田区民の10人に1人ぐらいしか予防事業に参加しない。これでは、やってもあまり意味がないと思います。介護予防は大変重要な事業ですから、事業そのものを見直して、最低30%ぐらいの高齢者が参加できる介護予防事業にする必要があると思います。13%しか参加しない事業をやる意味はあるのでしょうか。
◎福祉保健部長(青木剛君) 
 ご指摘の点は、私どももこの間に気がつきまして調査をいたしました。これは、区が平成25年度に行いました「墨田区日常生活圏域ニーズ調査」の結果数値でございまして、当時区が行っている事業のうち、10事業をピックアップしてその結果を出したものです。「この事業を知っていますか」という問いかけをさせていただきました。改めて、区が実施いたします全ての事業の利用者をもとに、範囲を全体に拡大して積算をした結果、131ページの上の指標でございますが、記載の「11.9%」「12.7%」「13.5%」は、それぞれ現状値が「25.3%」、中間目標値を「35.0%」、最終目標値を「50.0%」と算出しているところです。
 介護予防事業の利用は、元気高齢者の方にも使っていただく必要がありますが、なかなか全ての施設に全ての方に入っていただくというのは、キャパシティーにも問題がありますので、今後通信手段などを使った工夫ができないかとも考えているところです。
 以上の経緯がありまして、ただいま申し上げました数値のとおり、修正をさせていただきます。タイミングが遅くなりましたことを、委員の皆様におわび申し上げます。